今日まで、弊社をお育ていただきましたお取引先様、納入業者様、地域の皆様、各位に、心より感謝申し上げます。
弊社の始まりは、先代(私の父)が大阪市で紙製品の加工を手掛けたことにあります。1960年頃より、ボールペンに会社名等を印刷する仕事をいただくようになり、徐々に、紙製品の加工からボールペン名入れ印刷の仕事にシフトしてまいりました。
高度成長期には、ボールペンに商品名やイベント名を印刷して広告媒介としての動きが広がり、同業者も増え活況を呈しました。手動式のスクリーン印刷機により人海戦術で受注をこなしていましたが、お取引様からの受注量増加の中、生産性の向上を図るために、思い切った機械化を図ろうと決断しました。
2012年頃より、スクリーン印刷機械から徐々にパッド印刷機械の導入に切り替え、お取引先様のさまざまなご注文に応えられるよう、印刷機械の改善とそれに見合う印刷技術を磨いて参りました。ボールペンへの曲面印刷は、限定された幅に一色刷りするのが一般的でしたが、外注に頼らざるを得なかった基幹消耗部品のシリコンパッドと金属版の内製化により、印字範囲を大きく広げると共に、精密な印刷ができるようになりました。加えて、パッド6色印刷機械導入により、ワイドなフルカラーパッド印刷が可能となりました。さらに、現在では、パッド印刷工法をベースにしたホログラム(箔)印刷の技術を開発し、ボールペン印刷に新たな“輝き”を与えることができるようになりました。 一方で、金属製ボールペンへの印刷は、従来、氏名を刻印する程度が限界でしたが、ファイバーレーザー機械の導入と技術開発により、ペン全体に精細な加飾を施すことができるようになりました。
私達は、長年の間にお取引先様からいただいたご注文にお応えする形で培ったこれらの印刷技術によって、お取引先様のお役に立ち、そのことを通じて、一層、社会に貢献したいと考えています。曲面印刷技術によって、ボールペンはもっともっと自由で創造的なキャンバスになれると信じています。 誰もがボールペンを握るたび、 “ 文字を書くこと” が、“ 楽しい ”と感じること。 そして、“ それを持つ喜び ”を感じること。そのようなことに、弊社の印刷技術がお役に立てれば幸いです。
令和3年3月